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やってはいけない!ディベート・議論・口喧嘩で失敗する論法8選~後編~

昨日、「議論などでやってはいけない論法8選」の前半4つを用例と共に紹介しました!今日は、後半4つをお伝えします。

昨日と同じく、『英語で意見を論理的に述べる 技術とトレーニング』(2004, 植田一三・妻鳥千鶴子)を参考にしています。

Appeal to Tradition(伝統を重視する論法)

昔のやり方のほうが今のやり方よりも優れていると考えてものを言うパターンです。「今の若者はなっていない」といった論法です。

例えば、運動部の監督が部員に向かって、「昔は部活中に水を飲むなと言われていたんだ!だから、飲むな」など言うことが当てはまります。
昔と今では気温も違いますし、本当にこの言いつけを守っていたら脱水症状・熱中症で倒れてしまいます。

⑥False Dilemma(偽りのジレンマ論法)

何らかの問題の解決策の選択肢が2つしかないように見せかけて、説得しようとするものです。

例えば、いじめっ子が「これ以上いじめられたくなかったら、今日から○○さん無視な」などと言います。
いじめられるか、○○さんを無視するかのどちらかしないといけないとなると、誰だっていじめられたくはないため、○○さんの無視を選んでしまいます。

⑦Bandwagon(大衆意見による正当化論法)

「みんなしている」、「これは常識ですよ」と言って説得しようとするパターンです。セールスパーソンが使う手口です。

例えば、化粧品売り場の人が「この化粧水は、肌がきれいな人はみんな浸けています」などと言って、買わせようとするときなどが当てはまります。

⑧Ad Hominem(人格攻撃論法)

相手の意見に反論するのではなく、人格を批判することで相手の説得力を弱めようとするパターンです。
政治家が、相手の人格を攻撃することで、その人の政策までも叩こうとすることが当てはまります。

例えば、旅行サークルで今度の行き先を決めるときに、A「石川県なんてどうですか?魚が美味しいんです!」B「何その理由?安直すぎるでしょ。君はいつもそうやって短絡的な思考しかしないんだね。」という会話があったとします。
この場合のBは、Aのことを攻撃し人格を否定することで、Aの主張までを叩こうとしています。

まとめ
きのうと本日で紹介した、やってはいけない論法は全部で以下の8つです。
・Hasty Generalization(不十分な例で主張をサポートする論法)
・Post Hoc Ergo Proper Hoc(時間の前後関係を因果関係と混同した虚偽の論法)
・Slippery Slope(エスカレート論法)
・Red Herring(人の注意をそらす論法)

・Appeal to Tradition(伝統を重視する論法)
・False Dilemma(偽りのジレンマ論法)
・Bandwagon(大衆意見による正当化論法)
・Ad Hominem(人格攻撃論法)

後半4つは、ありがちな例だけれども、この論法に騙されたり、逆に自分も使ってしまっていたりするものです。

これらの「やってはいけない論法」を避けて、議論に強くなりましょう♪